「オシムの言葉」(木村元彦) [ブックレビュー]
著者、木村元彦のことについては不覚ながらこの本を手にするまではまったく知らなかった。「オシムの言葉」の内容は予想していたような本ではなかった。オシムの名言集であろうという期待は裏切られたが、オシムの出自や彼の半生に対する取材が半端なモノではなく、敬服に値する。本には載せきれなかったエピソードも多いだろう事は容易に想像がつく。
なぜ、ジェフユナイテッド千葉・市川がオシムのもとで急速に強くなっていったか、この本を読んで納得がいった。オシムを襲った悲劇は平和な日本に暮らす私には想像を絶するものがあるが、現在のオシムは悲しみさえも糧にして、現在のような話すことすべてが至言のようになったのだろう。
ボスニア情勢を知らない人にとっては、著者の説明だけではオシムの置かれた環境や紛争当時の雰囲気などは理解できないが、それは著者の説明不足と言うことではなく、本題からそれてしまうために、ぎりぎり精一杯の概観に留めたのだと思いたい。ボスニア情勢はそれほど重く複雑で様々な人間の思惑が入り交じったもので、今日もなユーゴ戦犯の国際法廷が継続していることからも事態の複雑さがうかがい知れるといえよう。
前置きが長くなったが、著者の取材努力を考えると、安易に内容に触れるのは、なにか著作権を侵害しているようで良心の呵責に苦しむ。サラエボ包囲で妻と離ればなれになったこと、ユーゴ代表監督を辞任する時期の悪意に見たユーゴのマスコミ、国家が分裂し、ちりぢりに去っていく選手たち。
あえて言えば、この本はオシムの言語録ではなく、オシムの伝記である。オシムの言葉の源泉を知るには良い本である。オシムの語録を期待する方はオシム語録の方が良いだろうと思う。
この本を読んでオシムには長く日本にいてほしいと思うようになった。私もまだまだオシムに学びたい。
そういえば、参考文献にブログで取り上げた本が上がっていた。
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木村元彦著『オシムの言葉』 2005年12月、集英社 内容(「BOOK」データベースより)Jリーグ屈指の美しい攻撃サッカーはいかにして生まれたのか。ジェフ千葉を支えた名将が、秀抜な語録と激動の半生か…[続く]
今回の読書日記は、サッカー関係です。 オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える 作者: 木村 元彦 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル 発売日: 2005/12 メディア: 単行本 神戸出身の私は、実はヴィッセル神戸のサポ…[続く]
必読書と言っても良い書籍。それが、『オシムの言葉-フィールドの向こうに人生が見え
年末から年始にかけて読んだ本として、読む予定だった木村元彦「オシムの言葉」と木藤亜也「1リットルの涙」を読みましたので、感想を書いておきます。まず、オシム本ですが、旧ユーゴの民族間での内戦でチームが分裂していく中ででも、選手たちのオシムに対する尊敬は忘れな...
話題だった「オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える」を年末に発見し、最近やっと読み終わりました。 時には辛辣に、時にはウィット富んだ発言が多く、その発言に注目が集まっているオシム監督の「言葉」と題されてた本なだけに、どれほど「言葉」が詰まっているか興味があったのですが、内容を一言…[続く]
木村 元彦 オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える ずっとずっと読みたいなと思っていた本ですが、 ようやく見つけ、読むことができました。 オシムについては、「オシム語録 」(ジェフ千葉公式)でも有名ですが、 その言葉の背景という
オシムを好きな人も、そうでない人も。 ジェフのサッカーが好きな人も、そうでない人
読んだ後、ジェフのスタジアムDJガマちゃんじゃないけど「あなたに会えて本当によかった!」と心から思ってしまいました。とにかく、彼のサッカーをリアルタイムで経験出来たことを幸福に思いました。(もちろんこれからもオシムサッカーを追っかけていきます。) 著者は、…[続く]








TB&コメントありがとうございます。
オシムにありがとうを伝えたいです。
人に薦めたい、この本読んで良かったです。
by miyo (2005-12-23 00:43)
サッカーは全くの素人でよく判りませんが、ボスニアの悲惨な内線のことは記憶にあり、今はどうなったのか、平和になったのか、気になっていました。ご紹介されている本、読んでみたいと思います。
by あゆ (2005-12-25 22:08)
あゆさま
オシムの言葉、是非読んでみてください。感動しますよ
by ジョー・N (2005-12-28 23:04)
TB&コメントありがとうございました。
オシムさんが日本に来ている幸せをもっと感じていたいですよね^^。
by hbk_boshoot (2006-01-11 21:58)
初めまして。このようなだいぶん前の記事にコメントを残すのも
どうかと思いましたが、本書をさきほど読了し終え、感動さめやらぬ
ままこちらの記事にたどりつきました。
ボスニアヘルツェゴビナ史も読んでみたいと思います。
また寄らせていただきます。
by のぼる (2006-04-11 00:18)
のぼるさんへ
この本は結構感動しますよね。オシムのような監督が日本にいることを幸せに思います
by ジョー・N (2006-04-13 19:34)